空き家とは、例えばこんな状態です
空き家問題は社会的・経済的に深刻な問題となっています
空き家が増えることで、住民の減少や犯罪の増加といった問題が起こることがあります
本記事では、そうした問題について考え、空き家問題がもたらす社会的・経済的影響と対策について解説します
空き家問題がなぜ起こるのか、また放置されることで生じるデメリットなどについて、詳しく解説します
そして、「相続登記義務化」が、どのように空き家問題の解決の糸口となるのかについても触れていきます
一人でも多くの方に、空き家問題について正しい理解を持ち、解決に向けた取り組みを行っていただけることを願っています
Contents
空き家問題の現状と将来予測
現在、日本の空き家は増加の一途をたどっています
空き家の数(総務省データ)
2018年(平成30年):8,489,000戸
全国の住宅のなんと「13.6%」が空き家となっているのです
将来の予想
2033年(今から10年後)
住宅の総数 :71,060,000戸
空き家の総数:21,460,000戸
総住宅数の「30.2%」に達すると予想されています
空き家が発生する原因
核家族化
核家族とは
「夫婦のみ」「夫婦と未婚の子供」「父親また母親とその未婚の子供」
↓
両親と一緒に暮らさない
↓
両親が亡くなると、実家が空き家になる
固定資産税の増加
建物を壊して「更地」にすると、土地の固定資産税が増えます
そのため、建物をそのまま放置して、固定資産税を抑える、ということが起こっています
相続問題
この場合、相続人は「姪」「姉」の2人です
被相続人は1人暮らしでしたので、亡くなると建物の所有者がいなくなります
相続人2人で、話し合い(遺産分割協議)がスムーズに進み、所有者がすぐに決まれば問題ありません
この建物を取得した相続人が、すぐにでも売却することができるからです
しかし、この話し合いが進まず、何年もかかってしまった場合、建物もそのまま放置されます
そうなると、売却できたはずの建物が、ボロボロになり、売却できなくなってしまう、ということが起きます
空き家が増えることの問題点
・不法侵入、放火、ゴミの不法投棄など、犯罪に利用される
・建物の倒壊、雑草の繁殖など、近隣住民へ損害が生じる
・土地、建物が有効利用されなくなる(機会損失が生じる)
対策
司法書士として、この問題に大きく力になれるのは
相続問題
だと思いますので、これを中心に書きたいと思います
遺言を書く
遺言を書くことによって、相続人が複数いても、遺言を書く人(遺言者)の意思で、所有者を特定することができます
面倒な話し合いや書類の収集が必要なくなります
↓
これによって、建物を放置せず、有効に利用することができます
・売却して、お金に換える
・人に貸して、収益(賃料)を得る
・自分で住む
不動産の名義変更(相続登記)をしっかり行う
「被相続人」名義から、「相続人」名義へ、不動産の名義変更を行わないと、その不動産を売却することができません
また、令和6年4月から、相続登記が義務化されます
「正当な理由」がないのに、相続登記の申請を怠った場合には、罰則もあります
結論
これを機に相続登記をしっかり行い、あなたの家族や次世代の子供たちの権利を守りましょう!
この投稿が、空き家問題とその対策について、理解を深める一助となれば幸いです
画像提供|遺産相続手続まごころ代行センター(https://www.souzoku-isan.net/)
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